和同会のことと、水まきおじさん・酒井宏祐

和同会のことを書いたのは、実は「自分がかつて騙されたニセ科学」だったこと。よくも騙しやがってムキーッ! 血液型性格判断なんかは元々眉唾だと思っていたが、これにはまんまと騙されたから。

最後のクリニックを閉鎖する頃には気づいていた。和同会のやり方はとにかく体験談至上主義。○万人の証言とか治療実績とか。『やっぱり治る』も体験談で埋め尽くされているし、体験談を丸々一冊の本にもしていた。「優れた」レポートを提出した者には有料席のただ券や、通常は認められない治療器の貸し出しという飴も用意していたから、体験談を捏造する行為も横行していた筈。だから一般論として、体験談は信用してはいけない。

会長・山田武敏、検索すると中国のサイトで「医学博士」と紹介されているものがある。「ドクター山田」とは称していたが、前に書いたとおり医師ではないし博士でもないはず。ニセ科学でありがちな、ディプロマミルの「学位」を名乗ることはなかったが。しかし中国で崇められている(?)のを見ると「日本の恥」と言いたくなる。中国の人に言いたい。そいつはペテン師だ!

権威付けによく用いたのは海外メディア。国内のメディアは伝えない。それは和同会が言うには、国内メディアは朝日新聞に遠慮しているからだと。朝日を叩きたい奴は腐るほどいるわけで、朝日憎しとばかりに、結果的に提灯記事をばらまいたところもあった。海外では、米軍の「星条旗新聞」をはじめこれだけ伝えられている、いまや海外では色盲が治ることは常識だという論法。いや、どう考えても海外でも非常識だろう? 広告塔は関亮名誉教授。

色盲のほかに、ダウン症自閉症といった先天性のものを含め、アトピー・花粉症・うつ病等さまざまなものが治ると称していたのだが、よくよく気づくと、命にかかわるような重篤な疾病はまったく対象にしていない。山田武敏がJPJCシステムを考案したのは、自身がベーチェット病に罹患してその治療法を考えたことからとしているが(そのベーチェット病も自ら完治させたとしている)、そのベーチェット病が治るとした形跡はない。

つまり、ニセ医療でしばしば問題になる、ニセそのものは薬にも毒にもならない代物であっても、まともな医療から遠ざけた結果手遅れになってしまう、そういうネグレクトとして訴えられるリスクはほぼないということ。この辺は「アトピービジネス」に通じるものがある。

2ちゃんねる色盲色弱のスレになると、和同会経験者が数人は釣れるようだ。それほど「史上最強の色盲療法」、ただし効果があるという意味ではなく、悪名が高いということ。

多いのが、「スタッフが横柄だった」という声。

色弱・色盲スレ↓

337 :病弱名無しさん:04/01/29 22:49 id:ln3DM/SJ
俺は学生時代、警察官になりたかった。そのために色弱を治そうと、
幼い頃に見た新聞広告の記憶を頼りに、「博多メディカルクリニック」 という名前を電話帳で調べ、意を決して治療に向かった。バイト代だけ では足りずに、サラ金に借金までして、その治療にすがった。
本当の自分を取り戻すために、ただ『普通』になりたいがために・・・。
そして、幼いころからの夢、警察官として人々の役に立ちたい、ただ そんな素朴な夢のために。
でも何度となく通って、多額のお金を投資しても、一向に治らない。
壁に幾枚も貼り付けられた石原式の検査表は色あせ、正常でなくても その検査表を読み取ることは容易だ。それなのに、バイトで雇われた 白衣を着た看護婦もどき(資格など持っていない)のスタッフは、
「だんだん良くなっていますよ〜。回数を重ねれば治るんですよ〜」

院内には、まるでオウムの麻原のように、山田の声テープが流れる。
「和同会の治療を批判する医師達がいるようだが、全く根拠のないこの 批判のせいで和同会の治療が危機に瀕している。みんながもっと治療に 積極的にならなければ。自分たちで自分の首を絞めているのだ」云々。
当然治らない治療をしていたので、大阪、博多、目白のクリニックは閉鎖された。治療途中の人々を残し、搾り取れるだけ取って、山田はどこかへ 姿をくらました。
博多クリニックが閉鎖される前、治療の成果が出なくて苛立つ俺に、バイト の女スタッフがこう言ったのを忘れない。「治療続けるも続けないもあなたの 自己責任よ。もっとポジティブに考えれば?私なんかこのバイトがなくなっても しばらくプーやって、また新しいバイト探すわ。この位気楽に考えなさいよ」
現在俺は夢を諦め、国家公務員となった。別の形で人のために役立ちたいと 思ったからだ。
あの当時の事はもう過去の事だ。
どうこう言っても始まらない。でも、今でも苦い思い出になっている。
もう顔も忘れたあの女。にまた出会ったら、今の俺は何と言うだろうか・・・・。

 
さて、山田武敏の後継者(?)、高野清允なる人物を調べて出てきたのが一般社団法人地球と水と命なる団体。リンク集を見ると「ナノテクノロジー有限会社。「碧い海」なる妙な機械を売っている。「地球と水と命」と「ナノテクノロジー」の両方のサイトに「水まきおじさん」酒井宏祐なる人物の講演が載っている。「ナノテクノロジー有限会社 顧問」とある。

一般社団法人 地球と水と命 と「碧い海」との関係について(pdf)

いや、あからさまだろう? 「地球と水と命」、少なくとも「サトルエネルギー学会」のような「同業者の互助会」ではない。「ナノテクノロジー有限会社」と実質同体、ここで以前書いたナチュラルグループ本社と日本緑十字社の関係と似たようなものだろう。公益法人を金儲けに使う連中は虫唾が走る。

そこで「酒井宏祐」で検索すると、さらに胡散臭いことが分かる。

特定商取引法違反の連鎖販売業者に対する取引停止命令(6か月)について(pdf)

バイオシーパルス事件ってあったな! 有限会社マイクロエネルギー研究所代表・特定非営利活動法人日本波動科学研究会理事とある。

本件商品及び本件商品で生成した「波動情報水」に関して講義を行っていた。

水まきおじさんの講演とやらも、やっていることは同じだろう。

社長のつぶやき:あすから沖縄・・・LWAの研修会

この1年近く社団法人「地球と水と命」の
理事 酒井宏祐先生 にイロイロと教えていただいているのですが
波動測定器を開発した方だけに、その経験と知識には感服しています。
(また、酒井先生は40年ほど前
山下昭治先生のもとで水の研究もされていたとか・・・)
この知識が会員の先生方の次世代相談薬局の礎になると確信をして
残る人生を、この仕事に打ち込みたいと思っています。
私達の経験や知識が、仲間の若い先生方に継承でき、くすり屋っていい仕事だよね・・・
って思っていただけるように邁進したいです。

「波動測定器を開発した」、πウォーターの山下昭治キター! もうこれは筋金入りの「と」。

しかしここまであからさまとは。少なくとも和同会には、波動系水商売との接点は見出せなかったから。山田武敏が各方面に相当広い人脈を持っていたのは事実と思われるが、ニセ科学界隈で有名な人士で、和同会の方で名前を聞いたことがあって、もしかしたら関係があったかもと思われるのは七田眞くらい。