安部司の悪影響？
わが古巣、「悪マニ」に投稿してみた。すると、そこからのリンクを辿ってきたという来訪者の方が急増した。最近はネタ切れ（架空請求はもはや、煮ても焼いても喰えないのでね）の感もあるが、さすがはお化けサイトだ。
そういえば、その悪マニで、常連レス屋だった「ものつくり屋」さんが仰っていたっけ。
ＫＫＣみたいな催眠投資話のまねごとなら私でもある程度できますよ（笑）実は、なんでひかかるのか分からないって人に説明するために、昔でっち上げた投資話が有るんですが、ジョークで言っていると「本気にする人」ってのがたまにいます。コツは分かり易い話と難しい話をうまくミックスすることですね。
そうそう、「分かり易い話と難しい話をうまくミックスする」というのは、安部司もその王道だった。
さすがは騙しの名人辣腕営業マン。
mixiで教えていただいたのだが、「教えて！goo」に「『美味しんぼ』という漫画で息子が拒食症に」という、もはや笑い話では済まない深刻な相談が寄せられていた。
小学6年生の息子が最近、「美味しんぼ」という漫画の影響で食事を摂取してくれません。先月、２度ほど栄養失調で運ばれたのですが、一向に食べる気配がなくて悩んでいます。
息子の行動としましては、
- 無農薬野菜でないと食べない。
- 保存料や着色料の入った食品(≒全ての加工品)は「癌になる」と言って口に入れない。「安全とか以前にそういうのが入ったものは不味い」と言われます。
- 調味料や油に対して「大手メーカーのものなんて偽者だ。食えたもんじゃない。」というケチをつける。
- フライパンや土鍋に対して「偽者の○○で作った料理なんて・・・」とケチをつける。
- 評判が良いと聞いたお店を選んで外食をすると、店員に向かって「こんなものは本物ではない」と貶して食べない。
- しきりに「こんなものを食べさせられるぐらいなら、食わない方がマシだ。」という。
- 親のことを「味の分からない豚」と罵倒する。
昔は何であっても好き嫌いなく「おいしいおいしい」と言って食べてくれていたので、息子の激変ぶりに困惑しています。インターネットで見るとこの漫画が食育に適しているとかいう記事をよく見かけるのですが、いったいどういった内容のものなのでしょうか？
息子の言うような「本物の(?)料理」というものを実生活で実践している方は、どのような生活をしているのでしょうか？
経済的に恵まれていない家庭でも可能でしょうか？
私は漫画・劇画は殆ど読まないのだが、最近の『美味しんぼ』に安部が実名で登場しているようだ。『美味しんぼ』に関しては、以前mixiの懐疑論者コミュで、「偽史学博士」こと、と学会の原田実氏が仰っている。
化学調味料排斥といえば劇画『包丁人味平』（１９７３〜７７）、『美味しんぼ』（１９８３〜）の影響が大きいですね。
それも味平の段階では、何でもおいしく感じさせるようなものを使うのは料理人として不心得だ、という作る側の視点からの批判だったのが、『美味しんぼ』では化学調味料をおいしく感じるのは舌が麻痺しているからだという食べる側の問題にされた（逆にいえば、化学調味料を美味しく思わないのは舌がまともな人というわけ）。
意外にも『ミスター味っ子』（１９８６〜８９）では化学調味料は排斥されていないし、化学調味料（を含む加工食品）も含め食材の特性を生かすのが料理人の心得ということになっている。
また、７０年代には食品添加物非難の一つとして「中華料理症候群」の問題もしばしば取り上げられました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%83%B3%E9%85%B8%E3%83%8A%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0もっとも、グルタミン酸を摂取しなれていた日本人にはピンとこない話で、日本では「中華料理症候群」に過敏に反応したのはごく一握りの人でした。一般への影響は劇画の方が大きいですね。
安部の推奨する食生活とは、こういうものらしい。
『なにを食べたらいいの？』の著者、安部司氏・食品ジャーナリストに聞く
（しかし勝手に“ジャーナリスト”を名乗るな、コラ！）
語呂合わせが私は好きだが、お母さん方も大好きだ。私自身は「しょうわそうす」（小食・和食・粗食・薄味）を心掛けている。
そして、「ひふみの原則」というのもある。「ひ」＝「非伝統的なもの」は食べない、「ふ」＝「不自然なもの」、つまりすごくきれいなもの、非常に安いものは食べない、「み」＝「未経験なもの」は食べない、という原則でこれも私は守っている。
「粗食」に関しては、幕内秀夫氏よりも、高橋久仁子氏の方がまともな事を仰っている。「『未経験なもの』は食べない」って、極論だが、母乳しか摂れないのかい？（違）
