安部司の講演をサイトから消した、枚方市消センの怪

 悪マニにいた頃、「ダメ消セン」の話題がよく出てきた。訪問販売法が特定商取引法に改正された2001年ごろの話。当時、内職商法が猛威を振るっていた。特定商取引法で「業務提供誘因販売取引」として規制されたのだが、当初、新法の運用に慣れていない消センがミスリードすることが多かった。「業務提供」を謳っておきながら、クーリングオフ期間を20日ではなく8日とした書面を業者が交付する事例が多発したのだった。

 ところで、拙ブログでも以前紹介させていただいた、長村洋一氏の多幸之介が斬る食の問題で、枚方市消費生活センターが安部司の講演を開こうとしていることが取り上げられているのを読んだ。

多幸之介が斬る食の問題●枚方市はA氏の質問を真摯に受け止めて下さい

関西の知人A氏から、小生が主催している健康食品管理士認定協会の会報における3年ほど前に小生が書いた食品添加物に関する記事を引用させて頂きたい、とのメールをいただいた。そのメールによれば枚方市消費生活センターが安部司氏の講演会を開催されることに質問状を出され、その質問状の添付書類として使用されたことの承諾のメールであった。その質問状の内容は、枚方市が行おうとしている講演会の趣旨について、きちっとした一科学者の姿勢としての問いかけであった。この質問に枚方市が真摯に回答して頂くことをお願いしたい。

 ちょうどこれを読んだとき、我楽者さんからメッセージを頂いた。

「A氏」や長村氏の抗議を受けてなのか、現在、枚方市のウェブサイト上からは、件の講演会の情報が消えている。Googleのキャッシュ。

安部司さん講演会「加工食品の舞台裏を語る」参加者募集中!

食品ジャーナリストの安部司さんを講師に招いた消費生活セミナー講演会の参加希望者を下記のとおり募集しています。
安部司講師の画像

食品添加物を利用することで「簡単」「便利」な生活をしていますが、その代償として何かを失っていませんか?「食」についてもう一度考えてみましょう。
講演では、添加物だけでとんこつスープやお吸い物、無果汁ジュースなどをその場で実演します。

【安部司さんのプロフィール】
福岡県生まれ。食品商社在職時、添加物を食品メーカーに売るトップセールスマンとなり「添加物の神様」の異名をとる。退職後、食品添加物の現状、食生活の危機を訴えた「食品の裏側」は70万部を突破するベストセラーとなり、新聞、雑誌、テレビにも取り上げられるなど大きな反響を呼んでいる。新書「なにを食べたらいいの」は発売2ヵ月で2万部と好評を得ている。
講師 食品ジャーナリスト 安部 司さん
講演日時 2月18日(木曜日)14:00〜16:00(開場13:30)
場所 メセナひらかた会館(2階多目的ホール
枚方市新町2−1−5
テーマ 「加工食品の舞台裏」
申込方法 往復はがきに住所・氏名(2人まで申込可)・電話番号・保育(1歳〜就学前児・名前・年齢を記入・定員8人)・手話希望の有無、イベント名を明記のうえ、お申し込みください。      
1人1通のみ受付可。定員を超えた場合は、抽選となります。
申込締切 1月19日(火曜日)当日消印有効
往復はがき送付先 枚方市消費生活センター
〒573−0032 枚方市岡東町12番3−202号

最終更新日:平成22年01月05日

 卑しくも消センが、マルチの片棒を担いでいるような人物を講師に引っ張り出すとは。ブラックユーモアか、SF商法実体験悪マニの「悪徳商法博物館」構想を思い出す)のつもりか、単に消セン職員の方の“消費者教育”が必要なのか、いやはや。

 自意識過剰かも知れぬが、ひょっとすると、抗議された方が、拙ブログを引き合いに出して、「消センが、マルチの走狗を引っ張り出すとはケシカラン」と言ったのかも知れぬ。その結果か、ウェブサイト上から「なかったこと」にされてしまっているようだ。実際に講演会中止を決断したのか、単に具合が悪いから隠したのか、枚方市には説明責任がある。